もし

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もし

私は買った制服を着て、朝早く学校に行く。私は元々早起きが好きな人間で、いつも早く着いているタイプだ。遅刻しても人を待っているという時間も楽しんでいられる。 授業は8時半からだが、7時に門が開くらしいのでその時間ぴったりに行った。 受付で名札を貰い、学校内の地図があったのでとりあえず自分の教室へ向かう。 廊下は広いが、教室はあまりないようだ。3階建てなのに思ったより狭い。 そんなことを考えながら教室はどんなだろうと思い、扉を開けた。 すると音で気付いたのか、座ってる男の子がいて、こちらを向いた。 「おはよう」 と声をかけられ、1歩引いてしまいながらも、 「お、おはよう…」 と私は頑張って返す。 仕事で人には慣れていたはずなのに。戸惑ってしまった。不振な行動をしているように見えてしまっただろうかと思いながら、その男の子を見ると、 「1年生?」 と聞かれる。 元気な人懐っこい男の子のようだ。 「う、うん。」 「俺は真空(まひろ)。よろしく」 と急に名前を名乗られ、一瞬焦ってボーッとしてしまったが、私も名前を答えた。
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