2人が本棚に入れています
本棚に追加
2人は
相変わらず、周りは注意していないといけないけれど、彼とは気楽に話ができた。彼と話している時間がすごく楽しい。たぶん、1番楽しい。
そんな時、ある質問をされた。
「明理はいつからこの学校目指して勉強したの?」
「4つの時かな」
すると彼はすごく驚いてやっぱり明理はすごいねとまた褒めてくれる。
でも、すごいのは真空くんだ。すごく自由で、真っ直ぐで、優しくて。この学校に通うのも自分で決めて、親に無理を言い、自分で勉強して来たようだ。
そして、将来は絶対に外に出て、旅をするんだと言っていた。
そんな彼と、私はもっと話したい、一緒にいたいと思うようになった。これは、どういう感情なのだろう。今は初めてで分からないけれど、彼のように楽しんで自分で答えを探そうと思った。
彼は次もまた舞台を見に来てくれて、終わって私が出てくるのを待ってくれていたようだ。話しかけられ、変装していたので少し警戒したが、声で誰か分かった。真空くんだ。
学校は休みの日だと言うのに彼とたくさん話ができてすごく嬉しかった。休みの日は基本的に会えないので特別な時間だ。もう空は暗くなっているというのにそれも気付かず、話し続けた。
そして、その日に彼に聞かれる。
私が、どうして魔法使いを目指したのかを。私は、その質問に危機感を覚えてしまった。
最初のコメントを投稿しよう!