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prologue
小さい頃から、音楽家の父に憧れていた。
聞く人を魅了する、美しい音色を響かせる父。
僕はいつも父のそばにいた。
愛する人を失った父は、ひどく落ち込んだ。
そんなときも、僕は父のそばにいた。
離れなかった。
でも、何もしなかった。
ただの、邪魔者でしか無かったんだ。
僕がまとわりつくせいで、
父にどれだけ我慢させただろう。
想像もつかない。
僕が能なしで馬鹿で屑だからだろうか。
父の顔はもう見れない。
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