運命の日

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「まぁ、一旦、お前らここ入れ。」 萌香は何故か社会科準備室を指した。 「萌香さっきからどうしたの?なんでお前らとか言うんだよ?」 萌香は俺を見ると面倒くさそうに言った。 「とにかく中入れ」 そして松田に向き直り言った。 「お前はいつまでも泣くな!その姿でおかしなことしないでくれ!」 「あなた誰なの?どうして萌香にそっくりなの?」 松田は座ったままジタバタした。 「いいから立て!」 萌香は松田の手を掴んで立たせようとした。 でも小太りの中年のおっさんを華奢な萌香が引き上げられるわけもなく… 萌香はそのまま松田の上に、松田共々倒れてしまった。 萌香と松田が密着して倒れてる。 何この状況!ふざけんな! 「松田!教師のくせ何やってんだよ!」 慌てて萌香を松田から引き離し立たせた。 「いやー!理央くん、その人から離れてよー!」 松田が俺の脚をポカポカと殴った。 でもおっさんの拳は重くてガチで痛い。 「マジでなんなんだよお前っ!」 俺は松田に叫んだ。すると萌香が怒鳴った。 「井上っ!先生に向かってなんだその口の聞き方は!」 「え?どうしたの萌香。なんで井上なんて呼ぶの?」 俺の脳内はいよいよ混乱を極めた。 「とにかく、井上、俺を…松田先生を立たせてやってくれ。多分腰が抜けてるんだ。」 萌香が俺に言った。
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