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ティッシュの箱を握りしめて振り返ると小太りなおっさんが横たわっていた。
股間の上に、毛玉だらけのカーディガンをかけてる。けど毛深くてやたら白い両脚は顕になって靴下を履いた足がもじもじと動いてる。
カーディガンのカタチから、たぶん、いや絶対すでに勃ってるっぽい。
俺は数枚ティッシュを取り出したもののまだ決心がつかなくてそのカーディガンを捲ることができなかった。
「理央くん…ごめんね。こんなことさせて。」
涙目の萌香に言われてハッとした。
躊躇っちゃダメだ。
これは萌香のためなんだから。
そう自分に言い聞かせた。
ゆっくりカーディガンを捲ると、それと反対に萌香は顔を両手で覆った。
おっさんのが…松田の松田が姿を現した。
すでにそそり立ってるそれは色も形も平均的なそれだった。
すげーデカかったり、すげー小さかったらそれはそれで嫌だったかも。なんとなく。
そして、どうしよう。
この期に及んでまだ触りたくないと思ってしまう。
でも、これ以上萌香に恥ずかしい格好させとくわけにもいかない。
俺はゆっくりと手を伸ばした。
「んっ!」
俺の指がほんの少し触れただけなのにおっさんの高い声が静かな部屋に響いた。
そっと撫でると萌香は松田の身体でビクビクと反応した。
もうやるしかないよな。
俺はついにそれを握った。
うわぁ。
暖かくて…硬くて…。知りたくもない情報が手から伝わる。
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