超絶かわいい俺の彼女はおっさん

青春なんだ！

恋高出身の漫画家なんていたんだ。
でもwikiにも載ってないし、全く有名じゃないか、公表してないのか…。
どんな漫画描いてるのかな。
女の人だし少女漫画だろうな。

「理央くん？」
待ち合わせ場所に先に来ていた俺は、その声に顔を上げた。黒いロングヘアにメガネ姿の女の人が立っていた。

え？この人が…
「貴島君の紹介で来た瀬川です。井上理央くんだよね？」
「は、はい！」

今まで見たことがないくらいに綺麗な人で返事が吃ってしまった。
俺の返事に瀬川さんはにっこりと微笑んだ。
俺達はカフェスペースの椅子に座り話し始めた。

「恋高の生徒なんだよね？懐かしいなぁ…まだミスコンやってるんだね。」
「はい、でも来年はやるかわからないみたいです。今は色々あるから…」
瀬川はさんは髪をかき揚げ「そうなんだ。」と言った。
綺麗な大人の代表みたいな仕草にドキドキした。

「私達の時は確か、恋高の体育館が建設工事中で文化祭の出し物が限られていたから何か面白いことをやろうって生徒会が企画したんだよね。」
「瀬川さんの時はどうやって決めたんですか？やっぱり投票？」
「もちろん。エントリーみたいなこともなくてただみんな好き勝手に生徒の中から男女一名ずつを記名して投票してたよ。」