はい!質問です!!長州ってなんですか!

1/2
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ

はい!質問です!!長州ってなんですか!

「ここで皆に質問だ。長州藩で有名な人は!!」 いつものように遅れて授業に入る。 一番前のドアを思い切り開けた。 「お、やっと来たか、はい皆はノートに名前を書いておけー。んで、名簿名簿。」 小うるさそうなモブ教師(笑)を一瞥しつつ自分の席につく。 「なあ、お前いつ眼帯外すの?それとも厨ニ?」 隣の席にいる男子っぽい女(たしか演劇部だっけ)の質問も華麗にスルーしていく。 ノートを取り出し、教科書も取り出した。 「桜雫(さくらだ)!!遅れたバツにこれを答えろー。」 面倒臭い教師だな。小うるさい教師を一瞥しながらマフラーを取った。 「・・・。」 「お〜い聞いてるかあ。」 あまりにもうざい。 その時だった。 真後ろからま抜けた声がした。 「・・・先生、質問です。長州ってなんですか?」 まず、私、桜雫琉生(ルイ)は歴史、というか勉強が嫌いだ。 そして、自他ともに認める不良グループ梅川一派の紅一点としても知られている。 いま後ろで質問していたのは赤山美子。クラスのギャルグループのリーダーだ。 彼女たちはよく私達につっかかってくるため、嫌いだ。 「長州とは!って赤山、お前、前も質問していただろ。」 「えー、なんだっけ、山口の藩でしたよね。」 赤山の腰巾着が答えた。 「そうだ。で、桜雫。誰がいる。」 「高杉晋作。桂小五郎後の木戸孝允。」 即答してやった。赤山は正真正銘のバカだってことはクラスの全員が知っている。だからわざと 後の なんて付け加えてやった。そうすることで赤山が、 「えーってかさあ、後のってつける意味なくない?あっそっか、つけないと混乱しちゃうんだね、納得う」 焦った顔でこちらを貶す。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!