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おまけ お義父さん!僕達結婚しました!③
「え!? それ、めちゃくちゃ心配してるんじゃないの!?」
「……恐らく。メルヒオールを捕まえるのに必死だったのと、それからが幸せ過ぎてすっかり忘れていたんだ。だから明日――」
「明日じゃ遅いよ!」
僕はがばっと起き上がると早速手紙魔法を使った。とりあえずクラウスは無事だということと、僕と一緒に旅してることを教えてあげないと。
クラウスが街を飛び出してから三か月は経っている。早く安心してもらいたくて、手紙魔法に魔力を多めに込めて速達便だ。これで今日中にはヴィルマンさんの手元に届くだろう。
「すまない、メルヒオール」
「もう……そういうことは今度からちゃんと言ってね」
「……ああ、わかった」
ちょっとしょんぼりしちゃったクラウスが可愛い。可愛いからこれ以上はお説教出来ないね。
「でもあのヴィルマンさんがクラウスの育ての親だったんだね。その人のおかげで今のクラウスがあるんだ」
「そうだな。あの人には本当に世話になったんだ。俺の大恩人だ」
大恩人なのに忘れちゃダメでしょ。僕のことで頭いっぱいになって忘れちゃったのは嬉しいんだけど、ヴィルマンさんが気の毒すぎる。
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