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自転車(空気入れ)泥棒(3)…実際の話
クソモト「なに?偏執狂だあ?へっ。それは俺らみんなご同様よ。それよりよ兄弟(きょうでえ)、おめえ、お前が仕組んだこの企み、うまく行くと思ってるのかよ?」
ばってん「わからねえ。野郎はおめえの言葉で云うすぐに〝悟る〟野郎だからよ。お巡りに盗難届けを出すかどうか…そのついでに俺らをストーカーとして訴えてくれるかどうかも…まんず、分からんちゃ」
クソモト「おそらく何もしねえよ。たぶんこのクソ団地の管理人にさえもな」
便子「管理人もこの団地のオーナーも、みんなグルって分かってるんだからねえ、あいつは」
クソモト「へへ、そして警察もな」
ズべ公「何だってえ?何もしないだってえ?このう…(表に向かって)プータあー!!」
ばってん「おうおう、がなるなよ、耳のそばでよ…へっ、もっとも年中で馴れてるけどな。しかしそうかあ、何もしねえか。まったく、せっかくバチげに行かせたばってん、なんもならんかったっちゃ」
※バチる:(福岡弁で)盗む
チンピラA「じゃどうします?この空気入れ。返しておきますか?」
ばってん「よか。お前がもらっとくばい。ばってん、あいつ(つまり私)に見られんようにせえよ」
ズべ公「待ちな。それよりそれを管理人に預けさせなよ。ひょっとしてあいつ、管理人には盗難届けを出すかも知れないからさ」
クソモト「だからそれもしねえよ。行く分けねえだろ。俺と便子がその当の本人の、つまり管理人の部屋(つまり私の部屋の真下、4階の401号室です)に入ってよ、年がら年中騒音立てやってんのによ、へっ、誰が行くかよ」
ズべ公「でもないよ。あたしもさあ、お前と同じであいつの性格はよく分かってんだ。いいかい、あいつは…」
などと人の持ち物を盗んでおきながらいっさい罪悪感もなく、被害者(つまり私)のこれ以後の行動を予測し、さらなるワル談議を一味が重ねるようです。それにしても不思議なのは…(長くなったので次ページ)
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