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「どっちにしても、大きな賭けですね……。」
3人とも無言になる。
斉木さんは、子供部屋で待機していてくれたので、3人で話す時間は、充分とれそうだ。
「理人さん、お願いします。姉に色んな刺激を与えて、少しずつでも、以前の姉の生活に近づけてあげたいんです。」
そう言って、深く頭を下げた。
「澪緖ちゃん、そんなにしなくても大丈夫だよ。理人は、前向きに、考えてるよ?ねっ!」
と、俺に向き直った。
「……。俺は……。いえ僕で、サポートできれば……。」
珍しく、含みのある返事をすると、
「理人らしくないね……。一度、ふられてるから?そんなに簡単に、あきらめられるの?」
莉子が珍しく突っかかってきた。
澪緖さんは、オロオロしだす。
「莉子、俺の気持ちじゃないよ……。志緖さんの状態だ。もし、混乱したり、事実を思い出しても、俺への罪悪感だけが残ったら?」
3人とも黙りこんだ。
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