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「実はあたしの髪色って元からなんだよね。中学の時なんてさ、染めてるんじゃないのかって先生に疑われたこともあるんだよねっ」
口を尖らせている表情も可愛い女子は、そんなには怒っていないと分かる表情を浮かべている。
「え、そうなの?元からそんな綺麗な髪色しているなんて羨ましいな」
私は正直な気持ちを伝えた。
「へへっ、そう?そう言ってもらえると嬉しいなっ」
可愛い女子が毛先をクリクリと弄りながら少し照れたように喜んでいるのを見ると、つられて私も嬉しくなる。
「あたし、遠藤茉優。茉優って呼んでっ」
茉優が、すっと右手を差し出してくる。
「わ、私は倉田結奈です。よろしく」
私はその手を握って、精いっぱいの笑顔で返した。
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