第一話 推しと猫

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私の好きな、BLACK CATは 四人組のアイドルグループだ。 デビューしてまだ一年目で、新しいグループだけど、 とっても人気で、女の子達の注目の的に なっている。 人気過ぎて、彼らのコンサートチケットは ファンクラブに入っていても、なかなか手に入らない程で、グッズも販売初日で即日完売になってしまう。 それ程、彼等は大人気だった。 その中でも、私の推しの廉太郎(れんたろう)は一番人気があった。 ダンスが抜群に上手くて、声もハスキーで、 色気がある人だった。 廉太郎を見るだけで、私は幸せだった。 彼の居ない世界は、考えられなかった。 彼なしでは、生きられない。 それ程、私は彼を愛していた。 「今夜は、新曲を歌います。  なんと、この番組が初披露なんですよ。  曲名は『memory』です。  今回の新曲は、僕達が作詞を担当しました。  僕達、四人の気持ちが詰まった、歌詞に  注目して聞いて貰いたいです。」 リーダーの新汰(あらた)が曲紹介を していた。 私は、興奮しながらテレビを観ていた。 (新曲…最高過ぎませんか? ラブソングなのね…。) 優しい歌声と、しっとりとしたダンスが魅力的で、私は、テレビを観ながら泣いていた。
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