第二話 猫と私

8/9
23人が本棚に入れています
本棚に追加
/83ページ
私は、ベットに横になってスマホをいじって いた。 スマホを見て、私は驚いた。 LINOの件数がすごい事になっていた。 しばらくスマホを見ていなかったから だろう。 私は慌てて確認してみた。 すると、ほとんどが雀からの鬼LINOだった。 (うわぁ〜!雀がかなりご立腹だわ…。) 私は急いで電話をかけた。 「あっ、雀!ごめん…。  ちょっといろいろあったからさ…。」 「あんた、スマホをなんだと思ってるの?  ただのおもちゃか?  連絡するための、物でしょ!  ちゃんと、見なさいよね!」 「いや…ごもっともです。  すみません…。」 「で、何があったわけ?  ちゃんと聞かせてもらうまで、  今夜は寝れないと思いな!」 私は、昨日からの出来事を全て 雀に話した。 雀は、かなり驚いていた。 何度も、ギャーギャーと叫んでいた。 それは、無理もない。 新汰は、雀の最推しなのだから。 「あ〜ぁ〜!私もその場に立ち会いたかった!  もぉ…あんたずるい!  私も、生で拝みたかったよ…。  やっぱり、生はいいよね…。  それも、真正面で、話しかけてもらえる  なんて…夢のまた夢だよ…。  コンサートでも、そんな奇跡みたいな   事起こらないもんね…。  本当に、羨まし過ぎるよ…。」 「だよね…。  私もまだ信じられないもん…。」 私達は夜中の十二時近くまで、ペチャクチャと 長電話をしていた。 そろそろ電話を切ろうとした時だった。 突然、男の声が部屋に響いた。 『おい、お前!いつまで喋ってんだよ。  うるさいぞ!』 私はその声に驚いて辺りをキョロキョロと 見渡した。 その声は、どこかで聞いた事のある声だった。 「えっ?雀、今何か言った?」 「はっ?何?何も言ってないけど…。」 「だっ、だよね?  ごめん、私疲れてるのかも…。 そろそろ寝るね。  また、明日学校で話そう!」 「あっ、うん。  じゃあ、またね、おやすみ。」 私達は電話を切った。 さっきの声は何だったのか、私はまた キョロキョロと周りを確認した。 幻聴かもしれないと私は布団の中に 潜り込んで目を瞑った。 すると、また男の声が聞こえて来た。 『やっと、話終わったのか?  女って話が長いよな…。』 「えっ?えっ?な、何?  だっ、誰かいるの?」 私は慌てて、ベットから飛び起きて、 電気をつけて、部屋中をキョロキョロと 見渡した。 誰もいないはずの部屋から男の声がする なんて、私はかなり動揺していた。 でも、やっぱり誰も居なかった。    
/83ページ

最初のコメントを投稿しよう!