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(えっ?待って、私…さっき猫の前で…
着替えた…見られた?)
「あの…その…さっき…
私の着替え見てた?」
『あー、あの色気のないパンツか?』
「ぎゃー!やめて〜エッチ!」
『別、減るもんでもないだろ?
気にするなよ。』
私はいろいろと、思い出して、恥ずかしく
なってしまった。
(ってか…廉太郎ってちょっと意地悪じゃ
ない?話し方もテレビで見るのと違うし、
実は性格悪いのかな?)
「猫さん…ちょっと意地悪じゃない?
テレビではあんなにキュートな笑顔で
優しそうなのに。」
『はっ?そんなの、営業スマイルに
決まってるだろ?
アイドルなんだから、普通笑うだろ?』
私は、その言葉を聞いて少しムッとした。
そして、ショックを受けた…。
「あれは、営業スマイルなの?
それって…ファンへの冒涜だと思う…。
私達、ファンを馬鹿にしてるって事?
嘘の笑顔なの?」
『別に…馬鹿にはしてない…。
俺は、アイドルだけど…
疲れる時だってあるって意味だよ…。
常に、笑ってないといけない事に、
時々、無性に辛くなる時があるんだ。』
それを聞いて私は少しだけ、廉太郎の言ってる
意味がわかった気がした。
確かに、廉太郎の立場に立ってみたら
疲れるのも分かる気がした。
「ごめんなさい…。ちょっと言いすぎた…。」
『あっ、いや、俺も悪かった…。』
私達は見つめ合って、謝り合った。
「ねぇ、そろそろ寝ない?
私、ちょっと疲れちゃった。」
『そうだな…。寝るか。』
私はベットに横たわってすぐに眠りに落ちた。
そうと疲れていたんだと思う。
私は夢の中で、廉太郎を追いかけていた。
「廉太郎!廉太郎どこへ行くの?
そっちは、ダメだよ!
行くないで!」
「大丈夫だよ。
俺はここに居るよ。」
「廉太郎…。大好き。」
私達は見つめ合ってキスをした。
夢にしてはとってもリアルで、なんだか
温もりを感じた。
私は唇だけじゃなく、身体全体に
温もりを感じていた。
柔らかい感触がある。
私は、不思議に思って目を開けてみた。
突然、目の前に廉太郎の顔があったのだ。
「えっ?えっ?えっ〜〜〜〜〜〜〜!?」
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