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『んー
でも、やっぱ私は今のゆきりんと
どう接したらいいかわかんないわ』
「見た目は変わってても
話したら全然ゆきりんだったよ」
『それは直接まりりんがゆきりんと
話したからそう思うんでしょ』
『私もちょっと会うのは遠慮しとく
それに出所が分からないけど
ゆきりんと坂井くん
あの日から付き合ってるって噂よ』
「そうなんだ!
知らなかった」
『別に恋愛は自由だけど
そんな話を聞くとね
なんかね
あの頃のゆきりんじゃないなって』
無理強いは良くないし、時が経てば、二人のゆきりんへの誤解が解けるかな。まず私が一人でゆきりんと会おう。きっと二人も分かってくれる。
私はゆきりんと会う約束をした。
金曜の夜、仕事帰りに待ち合わせて居酒屋に行くことになっている。私は先に駅に着いてスマホを見ていた。
「まりりん、お待たせ」
「あ、お疲れ……さ、ま」
声がしたので顔を上げると、ゆきりんの隣には坂井くんがいた。私はあからさまに二人を交互に見てしまった。
「さっき坂井くんと偶然会っちゃって。まりりんとご飯だって言ったら、『俺も行こっかな』って着いてきちゃって」
「別に俺いてもいい?」
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