化けたトモダチ

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「ゆきりん、まだかな」 「来るって言ってたから、来るでしょ」  他の元クラスメイト達もだんだん集まってきて、久々の再会で積もる話に花が咲く。 「あ、まりりん、久しぶり!」  この声、ゆきりんだ。振り返る前から私の頬は緩んで、旧友との再会に心が躍った。七年ぶりだよ、会いたかったに決まってる。 「え……」  でも、そこに立っていたのは、中学生の頃のゆきりんではなかった。別人なんじゃないかと自分の目を疑ってしまいたくなるほどの変貌ぶりだ。 「え? 幸村さん?」  みんながザワザワしている。「誰?」と、周りにコソコソ聞いている人さえいた。 「お、幸村来たか」 「坂井くん? あ、幹事お疲れ様でーす」  ゆるふわパーマが胸元で揺れる彼女は、中学生時代の面影が皆無だった。 「幸村さん、痩せたね。すごい綺麗になった」 「そうそう、見違えちゃった」 「あー、あの頃太ってたからね」  スタイルも良くなって、かわいいメイクで、おしゃれな服を着て、なんなら口調まで大人っぽくなったゆきりん。中学生の時はぽっちゃりしてたし、おしゃれなんてほど遠かったゆきりんの面影が、もうどこにもなかった。
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