化けたトモダチ

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 遠くでみんなに囲まれるゆきりんに目をうつした。私たちは地味で目立たない四人だったのに、七年の月日はこうも人を変わらせるのかと、なんとも言えない気分にさせられた。そして、楽しかったあの頃を思い出していた。 「もう遠い人になっちゃったね、ゆきりん」  あかりんがレモンサワーを飲んでいる。 「私たちの知ってるゆきりんではないよね」  みのりんも同調して残りのビールを飲み干した。 「マンガ回し読みしてさ、『(さとし)くんかっこいい!』ってみんなでキャーキャー言ってた頃が懐かしいよね」 「わ、懐かしい! アニメ化もして声優さんもこれまた豪華で良かったよね」 「あのキャストは最高!」  私の発言を皮切りに、三人で当時のように話が盛り上がった。七年の月日なんてちっとも感じない、この雰囲気に安心する。思い出話から近況報告まで、なんの遠慮もなく話せる仲間だ。 「次! 二次会行こうぜ! カラオケ行く人ー!」  幹事の坂井くんが手を上げて人数の確認をしている。 「秦野さんたちはどうする? 幸村さんは行くみたいだけど」  近くにいた高田さんが、気を遣って聞いてくれたけど、「私は遠慮しとく」と首を横に振った。他の二人も同じように断った。 「またねー!」  
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