2人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
歯を磨いて、寝癖がついた髪を整えて部屋に戻って着替えてグレーのプルオーバーパーカーに紺色のパンツに黒のスニーカー。
「出かけよう……」
家の鍵とスマホを持って家を出ようとしたら太陽が眩しすぎて目を瞑る。
(眩しいっ!)
スニカーを脱いで自分の部屋へと戻って黒の帽子を手に持って玄関の扉を開ける前に帽子を深くかぶって家を出る。
スマホで公園の場所を調べながら歩いていると公園の入り口付近についた。
(確かこの道をずっと行けば大きな桜の木が見えてくるはず……)
散歩がてら歩いていると、だんだんと大きな桜の木が見えて来る。
風が吹くと桜の花びらがひらひらと舞う。
私は桜の木の近くまで行き、顔を上げて桜を見上げた。
大きな桜の木は大きさに迫力があるけれどそれ以上に綺麗に咲いている。
「うわぁー、きれい」
その瞬間、強風が光桜を襲う。
「あっ!」
桜の花びらは舞い上がり、深く被っていた帽子が飛ばされた。手を伸ばして帽子を掴もうとしたが届かない。
光桜の視界と足元の芝生は桜の花びらのピンク一色に染まる。
すると『よっ』と声が聞こえた。
帽子を持ってる人のそばまでいきお礼の言葉を伝える。
「あの、ありがとうございーー」
私がお礼を伝えた人を見て言葉を無くした。
最初のコメントを投稿しよう!