[透明人間に出会いました]

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『もしかしてキミ、俺のことが視えるのか?』 (ど、どうしよう⁉︎ 今ここで視えないって言えばいいの?それともこの場から逃げる?) ひとり頭の中で考えてもいい答えが見つからない。するとひとりで必死に悩んでいる私にまた声をかけてきた。 『あのさ、俺の声聞こえてるよね?』 「あ、はいっ!はっきりと聞こえてます!」 (いやぁ〜!思いっきり返事をしちゃったよ!!) なんで私、透明人間が視えるの⁉︎ しかも宙に浮いてるし、普通に話が聞こえて会話ができちゃうのよぉ!! (待って、私以外にも人がいて透明人間が視えるかも⁉︎) 辺りをキョロキョロと見渡しても私以外誰一人いない。 私は勇気を持って挨拶をした。 「は、初めまして、透明人間さん?」 すると、透明人間から言葉が返ってきた。 『初めまして、人間さん』 「あっ、やっぱり会話ができちゃう感じ?」 透明人間は腕を組んで話しかけてくる。 『おい、心の声が漏れてるぞ』 私はしまった!と思い咄嗟に両手で口元を隠す。 『今更、口元を隠したって遅いぞ。 ほら、帽子』 私は帽子を受け取ってもう一度お礼を言った。
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