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「嫌ァ。戦後やったらヤクザと警察にトモダチおったがよかったろうばってん、もう戦後半世紀経っとるもんねぇ」 「ごちゃごちゃやかましいやっちゃな。はよ乗せんかい!」 「あーはいはい。どうぞどうぞ。で、掃除屋さんっちゃいつ来るんですかね?」 「小一時間ってとこやろ」  助手席に龍吾が乗り込み、恭平も諦めて運転席に乗り、暖房を強めにして、煙草に火をつけた。 「で? 預かった子供がなんて?」 「意外に話聞いとるね。ああそうやん、その子の母親を探すのに居場所を日永田に聞こうとここまで来たんやけど、龍吾さんが殺したけん、聞かれんごとなったっちゃけど」 「なんやワシが悪いんか」 「いや悪いやろ。来てすぐやん。殺したの」 「しゃあないやん。あいつ人のこと舐めすぎなんやって」 「そんな。やけんってあんなすぐ殺さんでもよかったやん。人違いやったらどげんすると?」 「ちゃんと見て殺っとるわ。女みたいにぐじぐじ言うなや。あんな蛆虫、死んで喜ぶ人間の方が多いっちゅうねん」 「けど殺したりしたらいかんやろ」
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