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理想の転生先
「もうね、僕の初恋が見事に散ったその現場に僕の銅像建てて恋人たちの待ち合わせ名所にするとか、なんの当てつけなんですかね!?」
「いやもうそれは若干八つ当たりじゃねぇかな!?」
「とにかく僕はもう犬生活なんて懲り懲りなんですよ!!」
「そうだなぁ。犬ってのは人間との関わりが深い生き物だからな。そこまで対人感情を拗らせちまうと難しいかもしれねぇなぁ……」
「今度生まれ変わるなら、人里離れた自然豊かな所が良いです!」
「あっ!」
「突然どうしました?」
「お前さんにピッタリの転生先があるぞ! なぁ、熊なんてのはどうだ?」
「熊? いいじゃないですか! 人間からも恐れられる自然界の王者。こっちから里に降りなければ人に関わることもありませんよね!」
「ちょうど今、その熊の中の奴から相談受けてたんだよ。『50年間やりたいことだけやって生きてきたけど、もうそろそろ飽きてきたから今度は何か人の役に立つようなことがしたい』ってな」
「何ですか それ!? やりたいことだけやって生きていけるだなんて最高じゃないですか!」
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