27(最終話)

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 そして太陽が言った通り彼の家を売って今、真白動物病院は建て直し中で、ビルの1階を借りて病院はやっている。  太陽とゆずは市内に賃貸マンションを借りて住んでいる。ゆずの会社の近くだ。  あと半年もすれば新しい新居に父親と隣同士で入ることになるだろう。  ゆずは思う。  慌ただしく物事が進んで、あっという間に結婚式を挙げてしまった私たち。  でも、朝目ざめて彼がわたしの隣にいる時も。  二人分のお弁当を作って太陽さんを見送って、嬉しそうに彼が絵が手を振ってくれる時も。    彼がわたしの作った夕食をおいしいって満足そうに食べる時も。  今日の弁当にカニさんウインナーが入っていた話を楽しそうにする彼は、仕事であんなに恐い顔をしていたとは思えないほど優しい顔で‥‥  ああ、これが幸せってことなんだなぁって…‥   いつも綱渡りのように命をつないできたわたしだったけど、病気も治って色々あったけど、24歳にしてこんな幸せが待っているなんて想像もしてなかった。  これからどんな時もこの幸せを大切にしていきたい。
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