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「勝手に能力を使って悪かった。一応アルレイド家として君が、我が家へ害をなそうと考えていないか確認したくてね」
「・・・それで、ティアナ嬢。君はフィオール家長女であり、ましてやロイド殿下の婚約者だ。なんで、公爵家を出たいなどと考えた?」
「それは・・・」
時を巻き戻していて婚約破棄されることが分かっていることなど、言えるはずがない。
「まぁいいや。好都合だから」
「え・・・?」
ヴィーク様が畏まった姿勢を崩し、楽な姿勢で座り直した。
ヴィーク様の好青年な雰囲気が一変する。
「ねぇ、ティアナ嬢。僕と結婚しないかい?」
「何を仰っているのですか!?」
「理由は分からないが、君は婚約破棄されると思っているようだ。ならば、私と婚約すればいい。我がアルレイド家はフィオール家との繋がりが欲しい」
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