【遠藤隼人】

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「その男が言っているのは間違いじゃない。本当に救助が来なかったら私達はこのままだと死ぬ。とにかく今は冷静になって、助かる方法を探そう」 そう言って眼鏡を中指で上げながら話す男性。 「俺の名前は水谷圭介。こっちは元木海斗。ここは皆で協力し合おう」 自分の名前を話しながら発言する水谷圭介。 「この中に殺人犯がいるかもしれないのに協力し合うなんて嫌よ!」 女性ペアの一人はまたも声を荒げる。 「確かに正論だが、君はこんな極寒の中、死にたいのか?それに殺人犯だって運転手だけを殺したかった可能性がある。例えそうではなくても、こうして固まって行動していれば被害が逃れられる筈だ」 「……分かったわよ」 「私の名前は木村宏。協力し合って皆で助かるんだ」
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