【真宮幸樹】

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何度か後方を振り返ると殺人鬼は追いかけてくる気配は無い。だが、怖いという一心で俺は梨佳達が待つ民家まで走った。どうにか梨佳達がいる民家に到着して、俺は玄関を開けた。息を荒げる俺に駆け寄ってくる梨佳。俺は女達にまた殺人鬼が現れた事を告げた。これでいいんだ……これで……俺は生きている……寒さで凍える身体を俺は温めた。 だいぶ時間が経過した頃、遠藤達三人は無事に帰ってきた。俺はすぐさま三人に対して先に逃げてしまった事を頭を下げて謝った。俺が先に逃げた事を怒るどころか受け入れてくれた木村。その腕が負傷している事に気づく。その後、遠藤の彼女が応急処置をすると言って木村を別室に連れて行った。 それから食料について。俺が持って帰ってきたのは缶詰二缶だけ。遠藤達は大量の缶詰を持ち帰って来ていた。よくあの状況で……話を聞けば、殺人鬼を倒す事は出来なかったみたいだが、追い払う事には成功したようだ。
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