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「んっ! あああッ」
昨夜も遅くまで可愛がったそこは、柔らかくほころんでいる。指を奥まで入れて動かせば、玲の体がびくびくと跳ねた。
「ああ、まだ柔らかいね。これじゃあ、すぐに入りそう」
雅は素早くゴムをつけると、ローションを手で人肌に温めた。自分の陰茎や指にたっぷりと纏わせ、玲の後孔の周りも優しく撫でた。玲の孔がひくひくと震え、もう我慢できないと言っている。それでも、焦って傷つけるわけにはいかない。
「いい子だね、玲。良く待てたねえ。今、玲の好きなものあげるから」
玲の足を大きく開き、ゴムの中で膨れ上がった陰茎を入り口にぴたりと当てた。ぐっと押し入れれば、玲の中がすぐに絡みついてくる。
「ああ、すっごい。気持ちいいよ、玲」
ゆるゆると動かして奥へ奥へと進めていくと、玲が雅に自分からキスをした。
「んっんんッ」
舌を絡めながら腰を動かすと、玲の中がぐっと雅を締め上げる。堪らず雅は大きく腰を突き入れた。
「ンッ!」
パンパンと尻を打ちつけ合う音が部屋に響く。思いっきり突き上げると、玲の陰茎からはぴしゃりと薄い白濁が零れた。雅に昨夜も抱かれ、先ほども吐き出したばかりなのだ。玲にはもう出すものもろくに残っていなかった。
「俺はまだたっぷり、ここに注ぎたいけど」
雅は玲の薄い下腹をゆっくりと撫でる。玲の中に入った自分の形がうっすらと感じられてぞくぞくする。この白く細い体の全てに自分を刻み込みたいと思う。
ゆっくりと腰を引き、何度も玲が弱いところを攻め立てる。少し浅めのそこは、玲が最も感じる場所だから、出すものがなくなってもイかせたい。
「あっ! ダメ! いくっ、もう、いっちゃう!」
ソファーに爪を立て、全身をのけ反らせてイく体を奥の奥まで突く。痙攣する体に叩きつけるように、雅は精を吐き出した。玲の中から出るのがもったいなくて、雅は体を繋げたまま、玲の体を抱きしめる。びくびくとイキ続ける玲の体をゆっくりと抱き続ける。
玲の中から離れがたくて、雅は体を繋げたまま、時折腰を揺らす。その度に体を震わせる恋人は、なんて可愛いのだろう。もっと何度もしたいけれど、玲の体が一番大事だからこれ以上の無理はしない。
「玲、好きだよ。……愛してる」
「ん……。み、やび」
甘えるように雅の首に頬を擦りつけながら、玲が言う。
「俺の……桔梗の花。凛として綺麗で、ずっと雅みたいって思ってたんだ……。でも、あれはやっぱり……、俺の花だよ。花言葉、俺の気持ちだった」
「どんな意味?」
「……変わらぬ愛」
嬉しそうに恥ずかしそうに笑う玲を、雅は腕の中にしっかりと閉じ込める。
――二度と咲かない花のことを決して忘れない。
恋人たちは、そっと囁き合った。
【終わり】
✿明日、小話を更新します✿
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