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たくとさんは、自室で、首を吊っていたのだ。
急いでロープを解いたが、時すでに遅く、息絶えていた。
「まだ、たくとがやったという証拠はあがっていない。無実を証明する機会はあったし、リーダーの役を降りると宣言していない。首を吊らなくても良かったのに、どうして……」
まといさんは、その場に、泣き崩れる。
「自責の念に駆られたんでしょう。残念です」
「あんたたちがこの村にやって来て、たくとが殺人犯だとか言うからよっ! 全てあんたたちが悪いんだっ!」
「待って下さい。俺たちは、取材に来ただけです。それなのに、そんな事をいわれる筋合いがどこにあるというんですか?」
「あずまさんの言う通りだ。たくとは自殺する前に遺書をしたためているようだ」
むらせさんは、たくとさんが自殺する前に記した遺書に目を通す。
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