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この村には重機がないので、村人たちは手作業で分けあり物件を解体しなくてはならない為に、時間がとてもかかるし、相手が相手だ。作業に携わった村人の様子がおかしくなっていく。
突然バタッと倒れたり、屋根から転落したり、工具で事故を起こしたり、明らかに祟られているような気がするが、あずまさんだけは何故か平然としている。
「あずまさん、やっぱり解体ってのは止めた方がいいのでは……」
「作業中に倒れる村人が出たからですか?」
「これ以上は危険だと思います。やっぱり何かあるんですよ」
「恐らくは過労かもしれませんよ。連日で作業してるんですから。しっかり休めば治るでしょうね」
「あずまさんは呪いとか祟りは信じない人ですか?」
「そんなもの信じてないですよ、もし怖かったら盛り塩でもしておきましょう。解体と建築作業が終われば皆さんの暮らしも変わります。頑張って参りましょう!」
呪いだ祟りだというものを一蹴し、あずまさんは働ける村人たちを動かして、分けあり物件の解体と新築の建設を数週間かけてやり遂げた。
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