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「す、すごいな……」
京介の家は、青の屋根に白い壁の、とても大きな家だった。
家の中へ入ると、玄関から部屋まで全てが広くて、流石に驚いてしまった。
「僕の、亡くなった祖父母……母の両親が暮らしていた家でね。今は僕一人で住んでるんだ」
「そ、そうなのか……」
京介って、ひょっとして良い所の息子──なのか?
「……聞かないのかい?僕の家のこと」
「自分から言わないってことは、言いたくないことなんじゃないのか?」
「まあ、聞いて楽しいものじゃないからね」
「……そうか」
その気持ちは、何となくわかる。
僕だって、家のことは──。
「無理に聞くつもりはない。京介が、話したいと思った時で構わない」
「──っ!……やっぱり、光一は大人だなぁ」
もう少し、僕の前では子供でいてもいいんだよ?
そう言った京介に、頭を撫でられる。
──とても優しくて温かいその手は、僕には慣れていないものだった。

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