SNS

1/1
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ

SNS

「夢?」 周りは花畑とは似ても似つかない町並み道路を車が走り歩道の真ん中で立つ希菜を迷惑そうに人が通り過ぎて行く。なんだか恥ずかしくて希菜はすぐに家に帰る、 「はぁ疲れた、何だったんだろあれ」 希菜はもう疲れてベットに体を預け、眠りについたのだった。 翌朝いつもの時間に起きてスマホを見ると何だかおかしい 「あれ?もう4日経ってる?え?うそでしょ?なんで?」 疑問を感じながらも希菜は自分が昨日日にちを間違えていただけだろうと言うことにして朝の準備をして大学に行く、4日経っいるということはいつものカフェの期間限定ランチやドリンクやデザートが出ている、今回も映えを期待してカフェに行かなきゃと思い、大学で由美を見つける 「由美ー!おはよ!」 由美は確実に希菜を見たのに、すぐにその目をそらして別の生徒と会話を始めて希菜の前から遠ざかっていく 「はぁ?何あの態度まじムカつく、今までいっぱい食べさせてあげてたのにありえないんだけど」 かと言ってたくさん食べてくれる友人は由美だけだし、そもそも希菜の周りはいつの間にか由美しか居なくなっていた。誘える人もいないがイイネを稼げる期間限定ランチやドリンクやデザートは見逃せない しかたないと、希菜は一人でカフェに行く 希菜がカフェに入るとこの前の店員が居た。 「いらっしゃいませー、お好きな席にどうぞー」 希菜は一番映えるステンドグラスの窓の前の席に座りメニュー表を見る パンプキンカップシチュー、かぼちゃと鳥のソテー、アップルティーとカボチャジュースにデザートはパンプキンパイとパンプキンチーズケーキ! どれもハロウィン仕様で可愛い!これは全部頼まなきゃ! 「すみませーん」 希菜は店員を呼んで全ての期間限定メニューを頼む 「すみませんが、そんなに頼んで食べ切れますか?」 「は?そんなのいいから持ってきてよ、仕事でしょ?」 希菜の言葉に店員は不満げな顔をしながらキッチンに入っていく、しばらくすると次々とくるハロウィンメニュー どれも可愛くデコレーションされていて、さすがオシャレなカフェである、希菜はキレイに並べて写真を撮り写真の加工をしながらアップルティーを飲んで、コメントを書きながらカボチャシチューとチーズケーキを食べれば満足だ、これ以上食べては太ってしまう。 希菜が席を立って隣の机を拭いてた店員を呼びながらレジに向かう 「お会計ー」 「あ、はい、今・・・・・」 店員は希菜の机の上を見てから不機嫌そうにレジに来る レジに来た店員に伝票を渡すと店員が1言 「あの、まだたくさん残っているようですが」 「は?別に良くない?手付けてないしあんたらで食べなよ」 「・・・・2670円です」 「はい」 希菜はお金を払って店を出ていく、SNSを見ればたくさんのイイネに満足する、やっぱりあのカフェは当たりだなぁと思いながら明日はチェーン店のあの店のハロウィンドリンク撮影しなきゃと思いながらもコメントを見てると 【これ全部食べたの?豚じゃん、写真加工か?】 とか書かれている、失礼な私はこんなに美人なのに何てこというのか 【加工じゃないですよ!】 帰りにスーパーで買ったハロウィンドリンクを顔の近くに置いて歪みができない事を見せた写真を乗せれば可愛いのコメントに満足する また別の日あのカフェに行って今度は通常メニューのオシャレな物とカボチャジュースをまた大量に頼む今回は最近代わり映えのしない投稿だったから食べ合わせ比べだ取皿をもらってそれぞれを取皿で組み合わせて写真を撮って食べて感想をメモする全部一口づつ食べたら満足してまた残して席を立つと今回は店員が一度店の奥に引っ込んでから会計をしていたら厳しいおじさんが出てきた。 お金も払い終わりもう帰ると言う時だ。 「貴方がいつも大量に頼む人ですか」 「は?なに?」 希菜はなんでおじさんが出てきたのかわからず疑問の顔 「悪いけどあんた、もううちに来ないでくれ」 「は?なんでよ」 おじさんは本当にわからない顔をする希菜に不機嫌そうに言う 「君はいつも大量に頼んではいつも一緒に居た子に食べさせていて気になっていたが、あの子が付き合えないと言ってからは一人で来て平気で大量に残して帰る、しかも殆ど手もつけていない、そうかと思えば今日はついに、食事で遊んでいただろう、そんな人に俺の料理は食べて欲しくない」 「はぁ?遊んでたんじゃなくてこの店の新たな可能性見つけてあげようとしてただけでしょ!新しい食べ合わせ見つかったら客が増えるかもじゃん」 悪びれもせずさも当たり前のように逆ギレする希菜におじさんは毅然とした態度で追い出す 「うちの料理はそんな事しなくても客が呼べる、いい年して食事で遊ぶような人間が来るには早すぎる店だ金輪際来ないでくれ」 「まじムカつく!SNSで酷評するから!」 「あぁ、好きにしてくれ」 おじさんの言葉を聞きながら希菜は店を出る 希菜はすぐに店の外見を撮影して 【客に優劣をつける最低の店、料理は美味しいけど店員最低、今までオススメしてたのが馬鹿みたい、みんな行かないほうがいいよ】 SNSを投稿してから希菜は満足して家に帰る途中うるさくなるスマホの通知バズったの!?と思ってSNSを覗けば 【こいつまじ最悪じゃん】【害悪女じゃん】【食べ物で遊ぶとか何歳だよ】 と希菜を責めるコメントばかり、なんで炎上してるの?と思いながらコメントを辿っていると【こいつの正体】と書かれたURLがあり、それに飛ぶと、希菜が店でたくさん注文した後それを撮影して食べ比べや混ぜ合わせしている映像、その後店員のおじさんとの言い合いまで撮影されている、ご丁寧に店員はモザイクなのに希菜は顔出しだ 「何この映像」 いつ撮られたのと恐ろしくなっていたら、また通知、他のSNSでDMが来る 【害悪女のアカウト発見、出禁とかどういう気分?】 なんでこんな、と思っているとまた通知 SNSに送られてきた返信コメントに貼られている画像は、学園で一人の希菜の写真とコメント 【こいつ自己中過ぎて友達に捨てられてボッチらしいよ(笑)】 【害悪女じゃ仕方ないわな】 【ボッチ自己中とかざまぁ】 そしてまた通知、そのコメントにある写真に、スマホを落とす 【害悪女の家】 希菜の住むアパートが移されていた。 部屋番号まで明かされている なんで!なんで私がこんな目に! 希菜はとりあえず落ち着いた場所に行きたいと、由美に電話するが出てくれないからコメントを送る 【助けて!家まで特定されて怖い!】 それに対して既読さえ付かない、まさか私はブロックされているの? ピロン また通知恐る恐る見ると、【害悪女発見】 今の希菜が映っていた。 希菜は急いでその場から離れ近くのホテルに逃げ込んだ。 何でこんなことに!私悪いことしてないのに! そう思っていると頭に声がひびく 『じぁ次を見てみまちょ』 周りがブワンと歪んで世界が変わる
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!