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2021.4.1
私は、その日姉と一緒に塾の説明会に行った。
『これにて、本日の説明会は終了します』
と塾の説明会の司会者であろう人がそう言った。
その時、
『誰か助けてください!!』
と女性の叫ぶ声が聞こえてきた。
『うちの子がどっか言ってしまったの!!探してください!!』
どうやら、一緒に説明会に来ていた7児の母親の子供の1人がいなくなったらしいのだ。
私は姉と一緒に山へ子供を探しに行った。
『どこ行ったの!』
『出ておいで!!』
私と姉が大きな声で叫んでいると、
『あ、いた』
狐の置物のそばにその子供がいた。
私と姉は安心して、塾の所へ帰った。
(これは……)
すると、私の目に入ったのは塾の壁に貼ってあったスケジュール表だった。
それを見ると、
スケジュール
『 ○月○日 9;30 ~ 20;00
○月○日 9;30 ~ 20;00
○月○日 9;30 ~ 20;00
○月○日 9;30 ~ 20;00
○月○日 9;30 ~ 20;00
○月○日 9;30 ~ 20;00
○月○日 9;30 ~ 20;00
○月○日 9;30 ~ 20;00
○月○日 9;30 ~ 20;00 』
朝から勉強三昧だった。
(そりゃあ、逃げたくなるわ)
この時の私はそう思った。
子供も見つけられたし、塾の説明会も終わったところで、私は塾の2・3階にある売店に行き、マスクを買いに行った。
(あれ?マスク品切れじゃん)
マスクは品切れだった。
『しょーがない、花火でも買って行こうかな』
そう思った私は、売店で花火を買った。
次の日、私は友人ととある旅館に行った。
その時、塾の売店で買った花火を持っていき、旅館の方でも花火を買った。
『お風呂に入ったら、一緒に花火しよう!』
そう友人と約束し、その場を後にした。
自室に戻ると、兄と兄の友人がスマブラをしていた。
最近、スマブラに新キャラが出ているそう……。
私は兄に勧められたキャラを使って、やってみたけど結果は全敗だった。
全敗で落ち込んではいたけど、気を取り直してお風呂に向かった。
そこでお風呂から上がった友人と遭遇した。
『明日は、数学の試験があるの。花火は出来ない』
そう言うと、友人は去っていった。
私は後悔した。
なぜ、スマブラをしてしまったのか。
私も気持ちが落ち込んで、その場から去ろうとすると、
『ちょっと、そこの人!』
と旅館の女将さんに呼び止められた。
『はい、何ですか?』
私がそう聞くと、
『今から、この子のお産を始めるの。あなたも手伝ってちょうだい。』
女将さんがそう言うので、見てみると、どうやらレゴ人形の出産が今から始まるみたいなのだ。
(なんで、レゴ人形?)
私はそう思ったが、口には出さなかった。
『その子の周りを囲ってあげて!』
私は女将の指示に従い、人形の周りを囲ってあげた。
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