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ところがチャンヒョクが向かった時には、すでにガヨンの肩を掴んだ康介がいた。へジョンは呆然としていて、あとから来たチャンヒョクに縋るような目をした。
「チャンヒョクさん…止めてください」
へジョンはそう言った。
ガヨンは康介に両肩を掴まれて、ひどく驚いていた。
「お前…つけていたのか?」
唸るような低い声で康介が詰問している。ガヨンは瞬きをした。
「なんのことです?」
「俺の火薬庫だ!!!」
興奮した康介があっさりその名前を喋った。
「お前の足が濡れてる」
「何言ってるんです。
間違えて内履きを外に干していたんですよ。
それをへジョンと取りに戻ったんです。」
ガヨンは冷静だったし、まるで宥めるような声で返していた。康介は息が上がっていて、ガヨンの肩を乱暴に突き放した。
「バカ野郎め…」
力なく通りすぎた康介に、チャンヒョクはため息をついた。
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