火山の恩恵

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 アルフは満足そうに、それでいて狡猾そうな笑みを浮かべると身を翻した。 「終わる頃にまた来るよ。私は隣の部屋にいる」  クエンは少しホッとして、そして上着も下着もまとめて脱いだ。 「左側だ」  寝台に腰掛けて横になろうとすると虫が咎める。  ランドールの身体に覆い被さるように乗り越えて、壁との隙間に身体を入れる。横向きにランドールを抱えるように密着して、その身体の冷たさを全身で感じて背中まで鳥肌が立つ。    虫に言われてサイドテーブルに手を伸ばし、蓮台を手に取る。傾けるとコロコロと実が三つ出てきた。  蓮の実を食べて目を閉じるとほどなくして夢魔が現れた。  池の中央に薄紅色の長い髪を果てしなく垂らした夢魔がいた。  自分はどこかの洞窟にいて、あたり一面、睡蓮のような蓮のような花が咲き乱れていて、先ほど食べた実の味が香っていた。  これは夢だとクエンは思った。  夢魔は薄紅色の髪をして、薄紅色の瞳。綺麗な顔はどことなくローランド侯爵を思い出させた。  目を開いていないのにはっきりとわかる。 (我が子よ。妾の名はライラ)  鈴の音が響くような声が脳裏に響く。 (なぜお前が私の実を食べた?) 「ランドールの魂をあなたが治せると聞きました。私の魔力を使ってください」 (ふふふ。そうね。未経験のお前の精気は魂を補修するのに相応しい。さあ、私を抱きなさい。私の身体を通ったお前の魔力は何倍にも増幅して彼の魂を治してくれよう)  夢魔の手解きで、夢魔の身体を開かせる。夢魔の手が導くままに口を吸い、肌を撫でて、脚に脚を巻き付ける。  夢魔の胸は平らで乳首もなく、下には何もぶら下がっていない。  それでも夢魔はクエンに胸を揉ませ、首筋から下へと唇を這わさせた。  コロコロと嬌声が響く。  白い肌に薄紅色の陰毛が他より濃く艶があった。頭を押されて、脚を開いたそこへ顔を押し付けられた。腰を振るそこに舌を入れて湿らせると夢魔の手が離れ、クエンの指を導いた。  下の穴は一つしかなかったが、排泄器官の形とは違っていた。  しばらくそうしていると滲み出る体液のように細い糸が伸びてきて、クエンの指に絡みついた。
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