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3.リバについて考える
好きなBL漫画をひとつだけ挙げよといわれたら、迷わずヨネダコウ先生の「囀る鳥は羽ばたかない」と即答します。好きな理由はいろいろありますが、ヤクザ映画やバイオレンス映画――「仁義なき戦い」「孤狼の血」のような――だと思って見ていたら、いきなり男と男の純愛をぶっこんできた、という感じがたまらない。一般文芸で予期せずエンカウントする男どうしの恋愛感情に似ていて、私の好みドストライクです。
そのヨネダ先生が、漫画家の草間さかえ先生との対談記事で次のように語っておられて、「本当にそうだなぁ」と思ったことがありました。少し引用いたします。
-----(ここから引用)-----------
ヨネダ:(略)どっちも男同士なんだから、もし受に「挿れさせてくれ」と言われたら、「わかりました」って言いそうな攻がいいんですよね。
草間:うんうんうんうん。両方男なんだし。
ヨネダ:そうそうそう。同じ立場なんだから。といいつつBL脳としては攻受は決めた上での話なんですけどね。私たちの夢で固定になっちゃってるけど「今週はじゃあ俺が」「来週はお前がよろしく~」ということが起きるのがリアルではありますよね。
-----(引用ここまで:「20072017 ヨネダコウ10周年記念ファンブック」大洋図書)-----------
私はこれを読んで「男どうし、同じ立場」という関係はとてもいいな、と思いました。「こんなに気持ちがいいんだから相手にもしてあげたい」「相手が希むなら応えてやりたい」というような、お互いを思いあう感じとか、主体的で対等な感じがいいな、と思ったんです。ヨネダ先生はこのとき、リバについてお話しされていたのではないのかもしれません。でも私も、こういう対等な男どうしの関係が好きで、それをかなえてくれるのがリバBLではないかと思っています(リバにもいろいろあるけど)。
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