僕の相棒は犬

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僕は3ヶ月程入院して、退院後は松葉杖で歩く生活になった。 後から父に聞いた話では、交通事故に逢った僕は頭と右足を強く打って、特に脳内出血がひどい状態で心臓が止まり死んだ状態になったようだ。 死んだ状態になった僕の体は病院から自宅に運ばれたけれど、夜中に急にソラが鳴き始めて僕が意識を取り戻したことを知ったようだった。 僕は病院で死んだ状態になったとき、暗闇の中で案内人の女性に会ったようだったけれど、ソラが僕のことを迎えに来てくれて生き返ることができたのだろうと考えていた。 退院後自宅で1週間ほど療養して僕は高校に戻ることができたけれど、松葉杖の僕は陸上部の練習には参加できなかった。 それでも僕は陸上部の部活には参加して見学をしていた。 部活を終えて自宅に帰ると僕はいつものようにソラと散歩に出かけていた。 松葉杖の僕は早く歩くことができなかったけれど、そのことを承知しているのかソラも僕の歩くスピードに合わせてくれているようだった。 川原まで行ってソラと少し遊んでから僕が川原の土手に座ると、ソラも僕の近くでしゃがみ込んだ。 「ソラ、迎えに来てくれてありがとね!」 僕がソラの頭をなでながら言葉をかけるとソラが僕の顔を覗き込みながら、 「クゥー、クゥー」 と鳴き始めた。 僕にとってソラは、命を助けてくれた大切な相棒だと思った。 僕はこれからもソラのことを大切にしていこうと心の中で誓った。
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