僕の相棒は犬

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どのくらい時間が経ったのかわからないけれど、僕は意識を取り戻した。 しかし辺りは真っ暗で、ここがどこなのかまったく分からなかった。 うつ伏せ状態の僕は立ち上がって辺りを見渡すと、右手の遠くの方にぼーっとした光が見えてきて、その光は少しずつ大きくなって、その光の中から女性が姿を現した。 「私は死者の案内人です。  貴方の名前は『岡田 風舞』さんですね!」 突然見ず知らずの女性から僕の名前が告げられて驚いた僕が、 「何故、僕の名前を知っているのですか?」 と質問すると案内人の女性が、 「風舞さんのことは生前からよく知っています。」 という答えが返ってきた。 「ここはどこですか?」 この暗闇の世界がどこなのか、率直に疑問に思った僕が質問すると案内人の女性が、 「ここはまだこの世です。  風舞さんの魂が体から幽体離脱したので、私があの世に風舞さんをご案内するために、ここに来ました。」 と教えてくれた。 もちろん死後の世界なんて知らない僕は、これからどうなるのかとても不安になった。 ただ、今の僕はどうも死んだらしいということを漠然と感じていた。
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