僕の相棒は犬

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「待ってください。」 案内人の女性が焦って僕を呼び止めた。 僕が立ち止まって案内人の女性の方を見ると、 「私の案内に従ってください。」 と案内人の女性が少し強い口調で僕を呼び止めた。 するとそれを打ち消すようにソラが吠え始めた。 少し迷った僕は振り向いてソラがいる方向に歩き始めた。 ソラは少し走っては振り向いて、僕がついて来ていることを確認しているようだった。 暗闇が続いていて足元が良く見えない状態だったけれど、僕はソラを信じてソラについて行った。 案内人の女性は、僕たちについてくることはなく、いつの間にか姿が見えなくなっていた。 どのくらいの時間歩いたのかまったく分からなかったけれど、ソラの行く先に小さな光の点のようなものがあることに気が付いた。 その光の点は少しずつ大きくなっていって、しばらく歩くとまるでトンネルの出口のようになっていることに気が付いた。 ソラがその光の中に入って行くとソラの姿が見えなくなったので、僕もソラに続いて光の中に入っていった。 すると僕は強い光の中にいるようで、辺りは何もなく、ソラの姿も見えなくなっていた。 「ソラ、ソラ…」 僕がソラを呼んでもソラの鳴き声が聞こえることはなかった。 僕の周りは白い光に包まれていて、さっきまでいた暗闇の世界は見えなくなっていた。
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