限界

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 ちゃんと何時にどこでと言うべきだった。 「先ぱ〜いっ!!」  ガラッと教室の前にある戸が開いて姿を見せた彼。 「八尾、このクラスはまだ終わってない。それに他学年が用もなく他学年のフロアに来るんじゃない」  先生が呆れたように返してクラス中で爆笑される。  しかも、かなり視線がこっちにも向いて居た堪れなかった。 「ハチくんの登場ね」 「本当やめて」  美里にも笑われて、ガクッと項垂れて現実から目を逸らす。 「じゃあ、終わるの待ってまーす!」 「全く……犬飼、ちゃんと飼っておけよ」  ニコニコ笑って戸を閉めた彼を見て、先生にまでため息を吐かれた。  ため息を吐きたいのは私もなのに。  もう理由なんてどうでもいいから付き纏わないように念押しするべきだろうか?
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