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「潤さん」
そして、目の前の男は潤って人ね。
とりあえず、覚えた。
「にしても、優雅の隣にいる女の子は優雅の彼女なの?」
「違いますよ。何でそう思うんですか?」
「だって、手を繋いでるから!」
あ、そういえば、手を繋いでいるんだった……
まぁ、でも彼女なんかじゃないけど。
「あー、そういえばそうですね。ごめんね、ずっと手を繋いでて」
潤って人からの言葉で未だに手を繋いでいたことが分かったらしい。
ようやく離してくれた。
「その様子だと本当に彼女じゃないみたいだな!」
「そりゃそうですよ。そもそも初対面ですし」
「はっ?初対面なの?」
「そうですよ」
「じゃあ、自己紹介もしてないってこと!?」
「あ、そういえば……」
やっぱり忘れてたみたいね。
まぁ、忘れてた私が言えることじゃないけど。
「自己紹介しなくても分かるから。久我優雅、久我組の若頭でしょ」
顔は知らなかったけど、久我優雅という名前は知っている。
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