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「それ、私に教えても大丈夫なの?」
「さっきも言ったけど、珠那ちゃんはこれからここに住むことになるんだから、問題ないよ。たまだ、この部屋のことは吹聴しないでほしいな」
「それは分かってる。絶対言わないから」
「ありがとう、珠那ちゃん」
頷きながら言うと、何故かお礼を言われた。
「優雅、帰ってきてたんだ?」
扉が開く音がした後、横から声が聞こえてくる。
見てみると、優雅さんにそっくりな人と可愛い感じの女の人が立っていた。
多分この人達って……
「父さん、母さん」
やっぱり、ご両親なのね……
優雅さんはどうやら父親似らしい。
それくらいそっくりだった。
「いい加減、執務室でいちゃつくのはやめてくれないかな」
「優雅には悪いけど、やめられないよ。正直、まだ未珠が足りないくらいだし」
「ちょっ、輝悠、やめてよ!息子の前だよ?」
「ほんと未珠はいつまでも初心で可愛いね」
甘い甘い声だった。
優雅さんのお母さんの顔が真っ赤に染まる。
ほんと仲良い夫婦……
でも、ここまで仲良いと周りは大変そう。
「そ、それより、優雅の隣の女の人は誰?もしかして、優雅の彼女とか?」
何かさっきも同じこと聞かれた気がする。
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