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そう思っていると、敵意のこもった視線が私に突き刺さった。
その方向を見てみると、何人かに睨まれていた。
まぁ、そりゃあそうよね。
すぐ受け入れられる方がどうかしてる。
「若、正気ですか!?そんな得体の知れない奴を情報屋とするだなんて!塩野さんのことだってあったのに!」
「そもそも、俺はその塩野さんを知らないですけどね。まぁ、とりあえず珠那ちゃんは得体の知れない奴ではないですよ。折那ですから、珠那ちゃんは」
「折那、ですか。その女が……?」
今度は訝しげな表情を向けられた。
どうやら、折那を知っているらしい。
潤さんは有名って言っていたけど、本当に知られている人には知られているのね。
「そうですよ」
優雅さんが肯定するけど、信じていなさそうだった。
優雅さんが言ったところで信じないんだから、私が折那だと言い張ってもこの人は信じないでしょうね。
まぁ、でも何かしらで役に立てるってことを証明すればいいだけだ。
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