短歌「シンパシー」

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10  知りたいと知りたくないが交差して      見ざる 言わざる 聞かざる私 自作「湯気の向こうに浮かぶ」用に考えた短歌。 11 おぼろげな恋のカケラを寄せ集め         アンモナイトの彼と乾杯 自作「湯気の向こうに浮かぶ」用に考えた短歌。 12 丼の中に浮かんだ満月に     黄身()が好きだとつぶやく夜は 自作「湯気の向こうに浮かぶ」用に考えた短歌。 13 頬染めて器手に取る横顔は       変わらぬようで柔らかくあり 時間とは不思議なもので、年は取るけど悪い事ばかりではない。お嫁さんの嬉しそうな横顔に、フッと笑みが溢れる日。 14 かくれんぼ バレているのだ触覚が      男一匹 翔べ大空へ 今年はカメムシと格闘した……逃がしてやるが戻ってくる。 15 アクセルをグンと踏み込み夜空まで         星の尾をひく流星マフラー 一人ドライブの思い出。冬の星空は美しい。
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