憧れの先輩の裏の顔

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久我先輩がいなくなったら、スタッフのやる気が一気に削がれるんだろうなぁ…… そんな未来を想像して、思わず苦笑してしまった。 * あ、あれ、久我先輩だ…… 休日に友達と一緒に遊んだ後の帰り道で、久我先輩を見かけた。 せっかくだし、声かけてみようかな……? そう思って、久我先輩の方に駆け寄った。 すると、急に先輩は人気のない路地裏へと入っていった。 それについていく形で、私も路地裏へと入る。 何かストーキングしてるみたい…… そんなことが頭に過りながらも、先輩についていく。 そこで、ピタッと先輩の足が止まった。 「俺をつけてきてるみたいだけど、そんな命知らずさんは誰?」 振り向かずに先輩は語りかける。 普段からは想像もつかないくらい冷たい声だ。 その声色に思わずビクッとしながら名乗り上げることにした。
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