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「あ、未珠ちゃん」
「久我、先輩……」
そう、かっこいいと騒がれていたその人は久我先輩だった。
まさか久我先輩だったなんて……
シフトは入れてないし、会うことなんてないと思っていたのに……
何だか気まずい。
「ねぇ、未珠。この人って確かバイト先の先輩の久我先輩って人だよね?」
「う、うん」
「やっぱり!せっかくだし、未珠は憧れの久我先輩と帰りたいよね!ごめん!私、1人で帰るよ!未珠、バイバイ!」
「えっ、ちょっ……」
呼び止めようとしたけど、すでに遅し……
走って行ってしまった……
「気を遣わせちゃったかな。とりあえず、未珠ちゃん。ついてきてほしい」
「え、えっと、はい」
反射的に頷いてしまった。
すると、昨日のように手を握られる。
そのまま歩き出したため、私も歩き始めた。
女の子達からの視線を浴びながら。
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