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「あ、の、久我先輩、どこに……」
「着いたら分かるよ」
結局分からなかった。
本当にどこに行くつもりなんだろう……?
「……ごめんね、巻き込んじゃって。でも、もう開き直ることにしたんだ」
巻き込んだっていうのは、多分昨日のことだよね。
開き直るって、どういうことだろう……?
「あの、それって……」
「あ、ここだよ」
私の言葉は久我先輩に遮られてしまった。
目の前に建つ大きな家、というよりは屋敷に近い。
表札には久我と書かれていて。
えっ、てことは……
「ここって久我先輩のお家ですか?」
「そうだよ。まぁ、組員達も住んでるけどね」
恐る恐る聞くと、肯定された。
こんな豪邸に住んでるなんて……
私の家の100倍はありそうな気がする。
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