王道学園

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せっかく調子にのった工藤に鉄槌を下そうとしていたのに邪魔が入ったからできなくなったじゃないか。 命拾いしたな工藤。 横でブルッと身震いした工藤はおいといて訪問したものは誰か考える。 今日は誰か訪問する予定はなかったはずだがいったい誰がここにきたのか···· 「···入るぞ」 一声かけて入室してきたのは同じ2年Sクラスの伏見 弦 (ふしみ つる) だった。一度も染めたことのないような美しい黒髪は刈上げられており、昔の武士のような凛々しい眼差しをいつも帯びている。硬派な男である。 だがこの学園の多くの生徒は残念に思ってるいるだろうが女性が好きな数少ない男である。 いや、女性が好きなといったら誤解を受けるか、業界用語でいうとノンケだ。 だが、恐ろしいことに一部の奴らにとってはノンケの需要はどちらでも高いらしいが伏見は襲われたとしても大丈夫だろう。 180㎝と恵まれた体格の上に幼い頃から少林寺拳法をならっており今では2年生ながら剣道部の部長をも任されているらしいからな。 これが普通の学校だったなら女子にさぞかしモテただろう。 だが俺も中学校に通ってたころはバレンタインではチョコを大半のクラスメイトからは貰えたし?まあ共学でも伏見に劣らずモテるとは思うが? こいつもこの学園の古の制度抱かれたいランキングで上位だった気がする。 3位までは覚える必要性があったから覚えたがそれ以外に覚える必要はないと記憶から排除したので何位か知らない。 まあ、3位以下は星持ちにならないから覚える価値はないからいいが。 「雪白、先程生徒会の奴が春の親睦会について話したいと2年Sクラスまで訪れてきた。 滅多に教室には来ないからかちょっとした騒ぎになってたぞ。 他の学年のSクラスからも人がきていた。雪白は中央管理委員の教室にいると言ったら"会議室に資料をもってきて来い”だそうだ。 あとは”何度も言うがデカブツの躾はちゃんとしとけ"とも言ってたな。俺にはなんのことか検討もつかないが雪白の顔をみるとなんのことか検討がついてるみたいだな。 じゃあ俺は伝えたからな、会議頑張れよ。中央管理委員長様。」
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