青空ジャンピングハート

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青空ジャンピングハート

 季節は夏。時刻は午前四時三十分。  西に沈んだ太陽が東の空に再び姿を現す。私たちはその様子を山頂から眺めていた。太陽は茜色の光を放つと、夜空を青空へと変えていく。雲は日差しの影響で灰色から白色に変化し、いつも私たちが見る『青い空に白い雲』が浮かび上がる。 「沙紀ちゃん、早く早く!」  私は太陽に背を向け、前方にいる沙紀ちゃんを手招きした。彼女は三脚に乗せたカメラの液晶画面を見ながらピントを合わせている。しばらくして準備ができたのか沙紀ちゃんはカメラから目を離し、急いで私の元へとやってきた。彼女が私の横に来たところで「せーの」と合図をし、互いに背を向けた状態でジャンプして海老反りの状態になる。  シャッター音が鳴ると、素早くカメラの元に行き、撮れた写真を確認する。写真は私たちの想像通りのものができていた。  それは青空のもと自分たちのハートの中で光り輝く太陽の写真だった。
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