家には既に私が居る

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「あなたは?」  目を覚ました彼に質問したが、何も分からないままだったので再度殴って気絶させた。  その直後に見知らぬ男性が俺に話かけてきたのだが、普段はこんな山に人は来ない。  おそらくは俺の跡を付けてきたのだろうから、状況を理解していると考えられる。 「申し訳ございません、少し手違いがございまして」  何を言っているのか分からなかったが、知っている事がありそうだったので話を聞いてみる事にした。 「実は、世間にはまだ発表されていない国家プロジェクトがありまして……。  おたくの企業と打ち合わせをさせていただいたのですが……。  その際会議中に、反政府武装組織に襲撃されて厚生労働大臣もあなたも亡くなってしまわれました……」  え?俺は既に死んでいるのか? 「ですが……事件が公になってしまっては、このプロジェクトが白紙になってしまう可能性があったために、我々は大臣とあなたをリブートさせました」 「リブート?」  死者を復活させたとでも言うのか?
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