家には既に私が居る

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「お前は誰だ?」  朦朧とする意識の中、男の声でそんな言葉が聞こえる。  大きな幹に身体をロープで縛られて動く事ができない状態、まわりを見回してみても木々しかない。  首に刃物を突き付けられて脅されている事は分かる。 「お前こそ誰だ? 俺をどうするつもりだ……」  月明かりに照らされてチラッと見えた彼の顔が更なる謎を生む。 「俺は……」  自分が何者なのか分からなくなった。  再び強い力で殴られた様だ、意識が飛ぶ……。
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