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部屋に戻ると、明かりをつけたまま、モトが布団の上で大口を開けて寝ていた。くかー、と寝息が漏れている。左下に横になっているので、涎まで垂れてきそうだ。
安らかなその顔をみていると、疲れた心が落ち着いていく。
私は毛布をあげて、モトの右隣に身体を滑りこませた。左手を腰にまわすと、頭を持ち上げて、無防備なモトの耳元で囁いた。
「好きだよ、モト」
ぱち、とモトの目が半分開いた。頭をおろして目を合わせた私は、口角をあげて微笑んだ。
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